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アフタースクール

解説

長編デビュー作『運命じゃない人』がカンヌ国際映画祭4部門を受賞したほか、多数の映画賞に輝いている内田けんじ監督による新感覚エンターテインメント。30代になった、かつての同級生たちが織り成す“大人の放課後”を、細部まで練り込まれた脚本と巧みな構成で描く。映画やテレビ、演劇と各界から注目を集めている大泉洋が主演を務め、佐々木蔵之介、堺雅人、常盤貴子など実力派キャストが共演。予測不可能な展開で観る者を翻弄(ほんろう)する内田監督の手腕が光る。

あらすじ

母校の中学で働く教師、神野(大泉洋)のもとに、かつての同級生だと名乗る探偵(佐々木蔵之介)が訪ねてくる。探偵は、神野の幼なじみで今は一流企業に勤める木村(堺雅人)の行方を追っていた。心ならずも木村探しに巻き込まれるうちに神野の知らない木村の姿が明らかになり、事態は誰もが予想しない展開に向かっていく。

映画レポート

(C)2008「アフタースクール」製作委員会
(C)2008「アフタースクール」製作委員会

「アフタースクール」登場キャラも観客も一緒になって騙される不思議で痛快な作品

 聞くところによると、最近の若い映画観客は、ストーリーを結末まで聞いて、見どころや笑いどころ、泣きどころまでチェックして映画館に出かけるという。ホントかね。そんな心得違いの観客に、予備知識なしにまっさらの気持で見る映画はこんなにも面白いとショックを与えるのが内田けんじの「アフタースクール」だ。

 もっとも、彼の映画は予備知識を与えること自体が難しい。終わってみれば単純なのだが、見ている間はストーリーが実に複雑で、一言でこんな話と説明できない。最初のシーンを説明するためには最後のシーンまで待たねばならないからだ。今言えるのは、登場人物たちも自分の役回りを完璧に把握しているとは限らないこと。全てのシーンにあれ?と心に引っかかる不審な芽があるから見落とすな!ということ。それが最後の謎解きで一気にカタルシスに転ずるからだ。登場キャラも観客も一緒に内田監督に騙されてしまう不思議で痛快な作品。見終わってからその騙しのテクを確認するために、誰かと一緒に見ることをオススメしたい。(森山京子)

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